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SDカードの転送速度表記にご注意
ドキュメンタリーや映像制作現場に欠かせない物がSDカードです。10年以上前はまだテープが主流でした。番組のロケでディレクターやADが必ず責任を持って用意していたのがテープです。しかもテープはベータカムで1本20分とかでしたので、一日のロケで何本もテープを持ち歩かなくてはなりません。大変な時代でした。
近頃はSDカードも種類が豊富になり、買う時に悩むことが多くなりました。特に4Kカメラとなりますと、これまでのSDカードでも書き込みができるのかどうか判断が難しく、またどのくらい書き込みスピードが早ければ安心なのか不安になってしまいます。そこで、ちょっと調べてみました。
転送速度には2種類ある
転送速度には2種類あることはご存知ですか?「bps(bits per second)」と「B/s(byte per second)」です。これにM(メガ、Mega=1,000K=10の6乗)がつくと「Mbps」と「MB/s」となります。SDカードではこちらの単位をよく見ますね。さて、この2種類の違いは、ビットとバイトの違いとなります。
1バイト=8ビット
「bps」は「B/s」の8倍、逆に「B/s」は「bps」の1/8倍となります。ですから、「10Mbps」と「10MB/s」は全く速度が違います。例えば、10Mbps=1.25MB/sとなります。反対に10MB/s=80Mbpsとなります。これは外貨計算のようにややこしいです(個人の感想です)。
さて、この情報を踏まえてカメラの仕様を見てみましょう。参考にPanasonicのAG-UX180の「使いこなしポケットブック」を見てみます。こちらのカメラは4K60p収録が可能でありながらお値段はそこそこ。そんなAG-UX180でビットレートが一番高いフォーマットはといいますと、「1920x1080 60p ALL-Intra」が「200Mbps」と書いてあります。実は、SDカードの転送速度表記は「bps」ではなくて「MB/s」なので、変換しなくてはなりません。そこで簡単に計算してくれる便利なサイトをご紹介しておきます(「CMAN WEB便利ノート」)。
200Mbps=25MB/s
となります。
例えばこちらのSDカードですと、最大書き込み速度が60MB/sと書いてありますので、480Mbpsとなります。これでしたら、「1920x1080 60p ALL-Intra 200Mbps」の一番高いビットレートでもまだまだ余裕があることが分かります。
以上を踏まえ、適切なSDカードを購入しましょう。あと、メモリーを何GBにするのかも悩むところですが、そこは長時間撮影するかどうかや、高画質で撮影するかどうかで変化します。あとは予算。予算が許されるのでしたら、高速で容量の大きいメモリにしたいところです。