ドキュメンタリー動画のコツ「テロップ考 その①」

ドキュメンタリー動画のコツ「テロップ考 その①」

テロップについて考えてみましょう。
テレビの世界では一体一日にどれだけのテロップが流されているのでしょうか?
報道、情報、バラエティー、教育、歴史、文化、トーク、、、
どの番組にもテロップは登場します。
特に日本ではテロップ文化は特筆すべきものがあると思います。

そもそも、
日本では映画の字幕に慣れ親しんでいるという映像文化の歴史がありますね。
華やかな英語圏の映画を見るために行われたのが「字幕」です。
現在は吹き替えも主流になりつつありますが、もともと洋画では海外アニメや子ども向けなど一部を除いて字幕以外は考えられませんでした。洋画は文字を読むことの出来る教養人のへのご褒美のようなものたったのです。私自身も小学校高学年になってようやく洋画を字幕で見ることができるようになりました。ブルース・リーの「死亡遊技」は今でも忘れられない字幕映画第1号です。

さてさて、テロップでしたね。
日本にはそんな歴史がありますので、テロップに対して抵抗というものがそもそもないんですね。受け入れる体制は十分に整っていたわけです。そこへテレビのテロップ革命が起きます。それが、「進め!電波少年」だった。
この番組からコメントフォローをガンガン入れ始めたわけです。この成功が後のテレビ文化に大きく影響を与えました。確かに、文字と音で認識させれば大変わかりやすくなります。仮に音量を絞っていても内容はわかることでしょう。
現在では更にテロップはエスカレートの一途を辿り、コメントフォローだけではなく、ナレーションや、つっこみ、サイドマークなどなど画面の四隅はテロップがほぼ占拠しています。

そんな時代ですから、
夏休み自由研究で是非誰かに統計を取っていただきたいくらいです。民法とNHKを1週間くらい録画して各局、時間帯ごとでテロップの量がどう推移するのか。詳細に調べれば面白い結果が出るのではないでしょうか。

さぁ、そこで。
自分でビデオを作るとき、テロップはどこまで入れればいいのか?
皆さん、悩むのではないでしょうか?
これといったルールはありません。どうぞご自分の思うままにテロップをいれていただければと思います。
が、
大まかにその方向性は意識しておいても損はないでしょう。
私ならテロップの方向性は2つに分類しますね。

①映画的

②テレビ的

言い方を変えれば、

①極力テロップは使わない

②テロップ大好き!

といった感じです。じゃあその映画的とテレビ的を具体的にどう使い分けて、どう表現していくのか?それはまた次回お話ししましょう。

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