演出や編集を行う上で、プロが常に気をつけていること。

演出や編集を行う上で、プロが常に気をつけていること。

MVJコラム

こんにちは、株式会社モーションビジュアルジャパンです。暑い時期が続きますね。前週では、動画の具体的な撮影方法についてお話しをさせていただきました。撮影をしても、そのままで世に出すわけにはいきません。例えるならば、撮影は食材確保、編集が料理とも言えます。編集の作業は、何をすればいいのかはシンプル。それでいて非常に奥深い作業でもあるのです。

最初の章では、初心者に押さえていただきたい動画編集の基本的な流れを6つに分けて説明していきます。動画の編集ソフトが変わったとしても、ボタンやツールの位置が違うだけですので、一旦流れを理解できれば、他のソフトに乗り換える時でも大体意味は理解できるかと思います。

ソフト選び

編集をしようと思ったら、そもそもソフトがなければ始まりません。しかし、皆さんの状況によって答えは大きく変わって決ます。

まずスマホ(AndroidがかiOSか)、PC(WinかMacか)で分かれます。弊社が講習などで編集をお伝えする場合には、Adobe Premiere Pro 一択になります。有料ですが、プロ仕様でありつつ素人も導入されている方は多いです。

編集を学ぶというスタンスですと、スマホよりはPCベースになるかもしれません。あとは、Davinci Resolveです。こちらは有料版と無料版がありますが、無料版でも十分な機能を持っています。

編集の入門ならCapCutやAviUtlでも良いかもしれません。ただ、やっていくうちに物足りなくなると思います。ただし、本当にシンプルな編集で良いのなら、iOSにデフォルトで入っているiMovieで十分かと思います。

編集の流れ

ソフトに関してはダウンロードしているものとして、概ね以下のプロセスがあります。

1.素材を用意
2.素材をソフトに取り込み
3.素材を編集
4.テロップ等の映像調整
5.音楽等音の調整
6.出力

以上の流れとなります。画と音を区別して段階を踏むことが大切です。

流れ1:素材の用意

要は撮影です。撮影の技術的なノウハウの一部に関しては、こちらのブログに掲載してますので、ぜひご覧ください。

流れ2:ソフトに動画や画像をアップロードする

お手持ちのパソコンに編集ソフトが入りたら、次に最初にすることは、ムービーを作るにあたり必要な動画素材を動画ソフトに読み込ませる(=アップロードする)ことです。動画がパソコンの中にあるだけではダメで、素材をソフトに読み込ませて初めて編集が可能になります。

流れ3:素材の編集

アップロードされた素材を繋げて一つにしたり、逆に不要な部分を切りとったりします。動画の一部分だけを切り出して、繋げることによって徐々に動画としてまとめます。初心者は、加工や合成といったことは気にせず、まずはアップロードした動画を切ったり貼ったりできるようになることが大切です。これは基本の要素がたくさんありすぎて、これだけでもかなりの情報量になると思います。

もっと言えば、もしかしたら多くの方の「編集を覚えたい」という気持ちはもしかしたら「バズる動画」を作りたい、ということなのかもしれません。その場合は、全く別のノウハウとなってきます。別途ご紹介しますので、ご期待くださいませ!

流れ4:テロップ等の映像調整

動画素材の切り貼りができるようになったら、次はそれぞれの素材にテキストや飾りをつけましょう。エフェクト機能を使うことによって、動画としてのクオリティをより高めることが可能です。こちらは動画の作風やカラーによって大きく変わります。企画の段階でコンセプトを決めたら、そこから逸脱しない映像表現を求めていく必要があります。例えばMusicVideoならズームばかりする映像があっても表現方法としてはNGではありません。意図やテーマが大事ということですね。

流れ5:音楽など音の調整。

こちらも、やはり音の調整は非常に大事。せっかくいい情報をお伝えしてても、ただやかましいだけだと、せっかくのいい情報もただの雑音に早変わり。映像の処理までがしっかり終わってから、そこにあわせて音や音楽の調整を行っていきましょう。

流れ6:一つの動画として出力する

最後に作った動画を出力して終わりです。動画には様々なファイルの形式があります。
例えばWindowsであれば、マイクロソフトが開発した「AVI」、Macであればアップルが開発した「QuickTime (.mov)」です。たいていの場合、出力した動画をもう一度編集し直すことはできないので、注意しましょう。

最低限押さえたい動画編集の基本用語

動画を編集している中で、特に初心者を困らせるのが用語です。多くの横文字が並び、どれがどの機能なのかに時間がかかると思います。ただしこれは動画制作全般に共通することですので、一度慣れてしまえば他のソフトを使う時も応用が可能です。ここでは基本用語の中でも特に重要な5つを紹介します。

動画編集の基本用語1:トリミング

英語の「Trim(=切りとる)」という意味です。例えば1分間のミュージックビデオがある時に、最初の10秒の前奏部分をカットしたいとします。その時にトリミング機能を使えば60秒の動画を50秒に短縮させることが可能です。
なお、切り取りを開始する位置を「IN点」、切り取りが終わる位置を「OUT点」と呼ぶこともあります。

動画編集の基本用語2:エフェクト

エフェクトとは英語で「効果」「影響」「効果」という意味を持ちます。動画やオーディオにつける特殊効果のことです。元からあるものに加えて、演出の効果を高めるものに使われます。

動画編集の基本用語3:クリップ

先ほどから「素材」という言葉を使って説明してきましたが、クリップとは素材のことです。動画を作るためには、動画クリップ、音声クリップ、画像クリップが必要になります。

動画編集の基本用語4:コーデック

コーデックとは英語でCompression(圧縮)と Decompressionの(解凍)頭文字をつなぎ合わせたものです。容量の大きい動画やデジタルファイルなどを圧縮、もしくは復元する際に用いられる言葉です。

動画編集の基本用語5:フレームレート

動画は、細分化すると「静止画を超高速で連続的に再生させたもの」です。そしてこのフレームレートとは、1秒間に何枚の静止画を再生するかの値です。パラパラ漫画でも、「10秒で10枚を見る」のと「10秒で100枚を見る」のとでは、滑らかさが異なります。つまりフレームレートとは、動画の滑らかさを決める要素となるのです。

いかがでしたでしょうか?

今回は、編集の大まかな流れについてをお伝えしてきました。編集は、料理に似ているという話をさせていただきましたが、味の表現も多種多様であるように、編集も非常に奥深いものです。次回のブログでは、今回お伝えしきれなかった、さらに細かい編集に関するテクニック情報をお伝えしていきたいと思います。乞うご期待ください。 

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