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「未来工業さん」は特別か?
「1日の就業時間は7時間15分」「残業ゼロ」「年休は140日」「賞与は評価無しの平等」などなどで有名な未来工業株式が名証一部に加え最近東証券一部に上場されました。同じ製造業の取締役だった私は何度か工場見学をさせていただきました。「素晴らしい!」とともに「残業反対だった」私はやはり俺も正しかったのだ!と不遜ながら感じたことを思い出しました。
で自社でもまず残業削減に取り組み労働組合に協力をお願いしました。すると「それでは給料が減ってこまる」との反応。
「私の役員報酬を差し出しますからお願いします」と私。
「それでは足りない」と組合。
「では役員全員の報酬を差し出しますから・・・」と私。
そして3か月後。残業は平均15時間以下になり、生産性、とりわけ工程別の原価が急速に下がり、利益は増大しました。
早速昇給をして、夏季賞与も昨年度より大幅に増額しました。それを確認後50‐70%カットしていた役員報酬を元に戻しました。後日、組合役員と雑談話のとき「齊藤さん本当に驚きましたよ。未来工業さんのように働くのは別世界と思っていましたが・・・我々も捨てたもんではないですね。おかげで早く帰るようになり家でも居場所できました」と感謝されました。
それにしても、過労死をだしたり残業カットしたり、リストラして自らは膨大な役員報酬を受け取り、更には一分を隠蔽したりする輩が無くならない。技術の進化が早すぎて・・・世界的競争に負けて・・・人が集まらなくて・・・全て正しいでしょう。でもそれって自らの経営能力の欠如を公開しているのですよ。
そのような事態に会社を追い込んだ責任は社員には無い!すべて経営者の責任です。弁解しかできない経営者は即辞任しなさい。 なぜ未来工業さまにできて、自分の会社ではできないのか?ここは再度反省から再考してみるべきではないですか? 社長さん!