- トップページ >
- MVJコラム >
- 映像制作会社のコラム
- Google Earth Studioで地図動画に新時代到来
Google Earth Studioで地図動画に新時代到来
Google Earth Studioとは、人工衛星からの写真データや3Dデータを使用して閲覧できる Google Earth を利用して動画を本格的に制作できるサービスです。まるでドローンで撮影したように美しく滑らかな映像をあっという間に作ることができます。しかも特別なソフトをダウンロードする必要がありません。Google Chrome 上でデザインするアニメーションツールとして提供されています。
現在はまだプレビュー版ですが、かなりの機能が使用可能です。まず、登録を行ってからサービスを受ける流れとなります。はじめに、テンプレートが用意されていますので、そこから好きなカメラワークを選びます。
あとは、カメラの動きを直感的に触ったり、パラメータをいじったりして調整していきます。
自分でも試しに作ってみました。場所は名古屋市の名駅にある名古屋髙島屋を中心にズームから旋回する「Fly-to and Orbit」で作成した動画です。
地図データはあらゆる地域を3D化しているわけではありませんので、大都市以外はまだこうした迫力のある映像を作成することはできません。ですが、ズームだけなら3D化されていなくてもさほど気になりませんし、山間地であれば標高差は3D化されていますので、それなりに迫力ある映像を作ることができます。今後はGoogle Earth Studioを使って企業紹介など会社向けの動画でも頻繁に利用されるようになるかもしれません。ただし、その場合は有料になるかもしれませんね。企業向けの映像制作ではよく場所の説明が必要とされます。その際、こうしたサービスを利用できたら、より魅力的な映像表現が可能となります。
ちなみに、本家Googleでは下のようなめちゃ格好良い動画を公開しています。少し時間をかけて取り組めば完成できると思います。
用意されているテンプレートは、「Zoom-To」「Point-to-Point」「Orbit」「Spiral」「Fly-to and Orbit」の5つ。どれも地図紹介や空撮で使いたくなる基本的な動きですね。新規のプロジェクトでは、4K動画まで設定が可能になっています。あとは長さとフレームレートを設定します。
エディタ画面ではキーフレームを打ちながらカメラワークを作っていくことも可能ですし、テンプレートの動きをそのまま動画に書き出すこともできます。場所の指定さえ問題なければそれほど困ることはなさそうです。場所も、例えば Google Map を開いて該当する場所を見つけておきましょう。その場所の住所(日本語でもOK)をコピーしてGoogle Earth Studioの検索窓に貼り付ければ表示されるはずです。
基本的にはキーフレームアニメーションと良く似ています。After Effectsなど触ったことのある方ならすぐに始めることができると思います。
Google Earth Studioでは3Dカメラポイントも同時に書き出すことができるようになっているため、After Effectsで開いて3D空間に文字などを重ねることができます。これまでもGoogle Earthでかなり満足をしていましたが、Google Earth Studioになってさらにパワーアップしました。しかもこれを無料で使えるとは驚きです。
ニュース配信や研究、教育、公益を目的としていれば無料で利用可能なようですが、使用する際には権利関係のガイドラインもありますので、しっかりと理解した上で利用しましょう。例えば「Google Earth」とクレジットが表記されますが、あれを消して使用したりしてはいけません。