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Interbee 2018 映像機器の未来を読む
毎年11月に開催されるInterbee。2018年の今年も行ってまいりました。今年は8K元年ともいうべき記念の年となりました。というのも今年12月1日からBS8Kが本放送となり、シャープから8Kのチューナー付きテレビも60万円程度からの値段で販売されるといいます。
入り口には8Kモニターがおかれ、映像が繰り返し流されていました。基本的にはNHKの素材を編集したもののようですが、実に美しいです。8Kまでになると小さなモニターで見る意味があまり無いように思えます。やはりできるだけ大きなモニターで鑑賞したほうがその魅力が伝わりやすいと思います。例えば、最新の映画館でIMAXを見ても4Kレーザーです。通常のIMAXだと2Kですから、その16倍もキレイとなると大きな画面で見たほうが良いのもうなづけます。
広い会場の中で一際目を引くのはやはり8K映像。今回はSONYブースの8Kディスプレイがダントツの美しさを放っていました。
8Kと並んでInterbeeを席巻していたのがVR。こちらはバイクに乗ってVRを体験できるというもの。映像に合わせてバイクを走らせると、道路状態によってバイクが揺れたりします。私は体験数分でVR酔いをしてしまい血の気が引きましたが、かなりの臨場感で驚きました。まだまだ発展途上の分野と思います。
こちらはVRっぽいのですが、実はLEDディプレイに映像を映し出しています。これをスタジオの用に使用して、様々映像を組み合わせることができます。さらにMRのような疑似空間を作り出すこともできるそうです。全てグリーンスクリーンに囲まれたスタジオで撮影するよりはこちらの方が演者さんはやりやすそうですね。しかもCGを組み合わせることもできるそうなので可能性はまだまだ広がりそうです。機材レンタルで有名なタケナカさんグループ会社、シムディレクトさんが手がけていらっしゃいます。
以前はこんな遊び心のあるディスプレイを見かけることも少なかったです。業界全体が少し盛り上がってきている証拠なのかもしれませんね。
個人的に今回の一番の目玉はこのSpecteeという会社が出しているクラウドのサービス。人工知能(AI)を使ってSNSに掲載されている動画や画像を自動で収集してくるというサービスで、例えば「愛知県の火事」に関する情報などの検索条件を入力すると関連の情報をすぐに拾ってきます。間違った情報を拾ってこないように日々経験値を高めているそうですから、どこよりも早い情報を得ることができるというわけです。道理で最近はSNSからの投稿を報道機関がよく使用しているなと思ったら、こういうサービスを使っていたわけです。大いに納得しました。
さらにこちらはAIアナウンサー。同じくSpecteeが開発したクラウドサービス「ゆいプラ!」です。テキストを打ち込めばスラスラと(割と流暢に、といいますか実用レベルで)バーチャルアナウンサーの荒木ゆいちゃんが話してくれます。アクセントも随分こなれていて以前ほど不自然さは感じません。同じようなサービスで Amazon Polly というサービスもありますが、それよりもクオリティは遥かに高いです。これならラジオなどで24時間ニュースを喋りまくることが可能です。しかも基本プランが4,900円/月から利用できるそうです。近い未来、ニュースを読むアナウンサーの仕事がなくなってしまうのではという心配も出てくるかもしれませんね。
最後におまけ。黒柳徹子さんのロボ「トット」ちゃんが「徹子の部屋」のようにお話をしてくれます。
トット「あなたのお名前は何とおっしゃるの?」
私「マセギといいます」
トット「まぁ、マセギさんとおっしゃるの?そう。マセギさんねぇ」
などとまさかのハイクオリティででトークが展開されます。トットちゃんの顔を見ながら話していたらちょっと錯覚しそうになるくらいクオリティ高かったです。