「半分、青い。」ロケ地の岩村町で考えた、町と企業の関連性

「半分、青い。」ロケ地の岩村町で考えた、町と企業の関連性

MVJコラム

2018年4月にスタートしたNHK朝ドラ「半分、青い。」のロケ地岐阜県恵那市岩村町に行ってきました。ドラマは終了しましたが、いまだに多くの観光客で賑わっています。私が訪れたのは平日のお昼頃でしたが、観光バスも止まっていましたのでこの時間だけでも数百人はいたのではないでしょうか。恵那市観光交流課によれば、4月〜8月に城下町に訪れた観光客は、前年の4倍にあたる16万人。この調子だと年間で40万人前後は訪れる計算となります。朝ドラの効果はまだまだ期待できると実感された方も多いかと思います。

町の魅力を再発見

町おこしをしたい地方にとってはドラマや映画の舞台となるのは大変魅力に感じるのではないでしょうか?特に観光地でありながらもう一つ誘客できない地域ならなおのことです。しかしながら、いっときブレイクしても「中身」がしっかりた町でなければ継続して人が来ることはありません。埋もれていた魅力を発見できてこそ、観光地としての価値を再発見できるのだと思います。

歴史が生む町のストーリー

岩村町の場合、ドラマの舞台となった商店街は散策するのに丁度よい距離で、町には古き良き建物が連なっています。お店屋さんもそこそこ営業しているので飽きることなく歩くことができます。ドラマのロケ地を歩くだけでは、楽しさは100点満点にはなりませんが、そこにプラスアルファの町そのものも魅力があればファンも増えるというもの。岩村町には文化財指定の旧家屋がたくさんあり、しかもそのほとんどが無料で拝観可能。岩村町が生んだ偉人、儒学者の佐藤一斎についても色々と知ることができます。歴史があって、そのストーリーを感じることができると、その町のことがどんどん興味深く思えてきます。

何より食が大切

さらに、大切なのは食。ここでしか味わえないグルメがあれば、食べ歩きや食事、お土産と様々なシーンで訪れた人たちが楽しんでくれます。岩村でもグルメは五平餅やカステラ、恵那鶏など色々と舌を楽しませてくれます。どれだけメディアで紹介されても、結局大切なのはその土地の魅力をどれだけ出すことができているのか、なのかもしれません。

企業とて同じことかも

これはもしかしたら地域活性だけの話ではなくて、企業にも言えることかもしれません。企業でしたら、その企業の歴史、文化、製品、技術をどれだけ魅力的なストーリーとして紹介できるかが大切になります。営業活動や人材採用で会社案内をするときに、会社のストーリーを愛情込めて伝えることがしっかりできているかどうかで、結果が変わることも多いでしょう。虚飾や過剰な表現ではなく、本来の姿を見てもらうこと。動画やパンフレットと現実との落差が生まれると気持ちは冷めるもの。ほんの一瞬でも気にかけてもらえれば伝わるような魅力を誰でも持っています。そこに気づかなければ、どれだけ朝ドラで注目を集めようとも観光客が定着しないのと同じです。

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