海外事業所は人間成長の場

海外事業所は人間成長の場

MVJコラム

先日タイ・バンコクまで取材に行ってきました。日本企業のタイ工場が新設され、その式典を映像に残すために伺ったのですが、あらためて映像記録に残して従業員の皆さんにしっかりと海外事業所のことを知ってもらうことの大切さを認識いたしました。というのも、日本にいてはなかなか気が付かないことも多く、もしかすると「海外出張」が魅力的に思えない従業員が意外に多いかもしれないからです。そこで、実際のところはどうなのか映像に記録をするのはおすすめできます。

海外事業を映像で残す意味

まず第1に、事業所のことだけでなく、その国での生活がどんな感じなのかを日本人スタッフに聞いたり、住まいを訪問したりして紹介することができます。何も知らない国へ行く場合、不安ばかりが優先しがちですが、自分が働いている会社の従業員が映像で紹介してくれることで、事前情報としてかなり安心感が出ます。そして、中小企業の場合でしたら、海外事業所は自分の裁量でかなりのことができるようになります。少ない日本人スタッフと現地スタッフで会社を切り盛りすることになると思いますので、当然日本人スタッフはそれなりに管理責任を追うことになります。その一方で「やりがい」はかなり出てくるわけです。タイや東南アジアのような場所での会社・工場経営はやり方によっては日本法人よりも先進的でグループ全社のお手本となるような会社経営も不可能ではありません。また、そうした心意気を持った方が多く海外事業所で頑張って働いていらっしゃいます。そんな人達から熱量のこもったメッセージを映像でもらったら、日本にいる従業員たちの中から「やる気」が芽生える人がきっと現れることでしょう。

海外で成長できる人とできない人

もちろん中には成長できずに帰国される方もいます。そういう方にはある特徴があります。まず、融通が利かない方は難しいでしょう。日本とは言葉や文化、環境が全く違う国で自分流を貫き通す人が海外でうまくやっているという話を聞いたことがありません。そして、現地語を習得し現地スタッフとコミュニケーションが取れない方も厳しいと言わざると得ません。海外は「ダイバーシティ」を学ぶ場でもあります。様々な人たちと交流をしていくことができないと成長は難しいでしょう。最後に、その場を楽しむ行動力。なんでもつい面倒くさいと思いがちですが、その国にいないと体験できないことや、食べられないものなど山のようにあるはずです。休みの日は思い切って外に出てどんどん吸収して楽しむことが何より自分の成長にもなりますし、それが会社に貢献することにも繋がります。しかし、そんな人でも何かのきっかけで変わることもあります。そのきっかけのひとつに「映像」があるということをお忘れなく。

社員が有言実行する

動画に登場する人は必ず「有限実行」の人になります。というのも、映像に残ったインタビューはそのまま残るため、全ての従業員に対して「公言」するのと同じ意味を持つからです。誰しも自分自身に嘘をつきたくはありません。と、同時にカメラの前では「ちょっと格好いいこと」を言いたくなるものです。その「ちょっと格好いいこと」を嘘にしないために、ほとんどの人は「有限実行」し、大きく成長をすることになります。また、日本では言えなかったことも海外なら言いやすい環境になる場合もあります。会社にとっても成長を期待する社員にしか海外赴任を頼みません。会社にとっても社員にとっても海外事業所は成長のための舞台としてふさわしい場なのだと思います。

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