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ドキュメンタリー動画のコツ「“なんとなく”映るものはない 」
何から撮っていいか、わからない。 そんな時、
「なんとなく」「とりあえず」カメラを回していませんか?
漠然と、町並み。ぼーっと、桜。ワイワイと、子供達。
なるほど、テープを回しただけ映像は記録されます。
しかし、そこには何の意味も持たない、ただの雑観があるだけなのです。
一本の木があるとする。
見上げるのか?見下ろすのか。
遠くから撮るのか?寄って撮るのか?
ズームインするのか?ズームアウトか?
人は、いたほうが良い?それは子供?お年寄り?
楽しげに周りを駆け回る? ただ黙って見上げる・・・?
撮り方は、無限にあります。
もしかしたら、あなたが「なんとなく」撮影した光景が、
どれかのシチュエーションに、似ているかもしれません。
それでも。
それは違うのです。
気持ちを乗せきれない、微妙にハズレた、「なんでもない映像」となるのです。
映像を想い浮かべてください・・・
一本の木があります。
それはあなたの実家の庭にあります。
子供の頃からいつも見ていました。
小さい頃はあんなに大きな木だと思っていたのに、
大人になってみるとなんとも、しょぼい木です。
でも、その幹に触れると温かい。
春には花を、秋には紅葉を見せてくれました。
木の下に置いてある小さなイスに、小さくなった母が座っています。
木と同じ、年輪を重ねた温かさがあります。
その膝で、あなたの子供が眠っています。
木は、黙って見下ろしています。
撮影するものと、自分との関係。
撮影対象がもっている意味。
伝えたいことを、イメージしてみる。
書き出してみる。
ストーリーが出来上がる。
すると、撮るべき映像が見えてきませんか?